タイトルに「ん?」となった方、特定の層へ向けての他意はありませんのでご容赦ください!
歯みがき中に突然「おえっ」となるあの現象…
自身では経験がない方には「お父さん/おじさんがよくしてる」イメージがあるかもしれませんが
この現象は男性だけでのものではありません。
■お口の“反射”
体調が悪くないのに歯みがきでおえっとなるのは、嘔吐反射(おうとはんしゃ)と呼ばれます。
個人差がありますが誰にでもある反射です。
基本的には生理的なもので、喉の奥に異物を感じた時に反射的に起こります。
歯みがき中だけでなく、歯医者での治療中でえずく方も少なくありません。
どうやったら抑えられる?
【歯みがきでは】
1)舌に歯ブラシが触れないようにする
歯ブラシが舌に触れることでえずきやすくなるので、なるべく触れないように避けましょう。
2)あごを引き少し下向きにする
喉の奥にものが近づく感覚を減らすことで防止しやすくなります。
3)冷やした歯ブラシでみがく
ぬるい温度の歯ブラシよりも、冷蔵庫などで冷やした歯ブラシの方がえずきにくくなります。
4)ヘッドの小さい歯ブラシを使う
ヘッドが大きいと舌に触れやすく異物感が強くなったりするため、できるだけ小さい歯ブラシを選んでみてください。
5)歯みがき粉を変える・使わない
匂いが強めだったり、泡が出やすかったりすると、異物感が強まります。
水でみがくか、ジェル状の歯みがき粉に変えるのもおすすめです。
無理に歯みがき粉を使わなくても、歯ブラシやフロス、歯間ブラシなどによって、歯垢(細菌と代謝物のかたまり)をしっかり取り除くことが大切です。
【クリニックにて】
1)「嘔吐反射」が強いことを伝える
珍しいことではありませんし、恥ずかしいと思うことは決してありません。また、それに合わせた施術を行うことができます。
不安を抱えながらハラハラしているよりも、自己申告で気持ちも楽になるのではないでしょうか。
2)鼻呼吸をする
口呼吸をすると、口の中にものが入る異物感が強く出てしまいます。
リラックスをして、鼻でゆっくりと呼吸するようにしましょう。
3)治療前に食事をしない
食事後に治療を受けると吐いてしまう方もいます。
一度経験をするとそれが悪い思い出として頭に強く残り、診療で症状が出やすくなることがあります。
4)できるだけ他のことを考える
単純なことですが、軽度の方だとこれだけでもだいぶ抑えられます。
治療中は口の中を強く意識せず、できるだけ他のことを考えてみてください。
「あの現象」は決しておじさんだけがなるものではないとご理解いただけたと思います。
親も何か大きい声出して歯みがきしていたなあと昔を思い出しながら、同じことをしている自分に気付くのでした。